大王と愛馬ブケファラス

アレクサンドロスのポートレートは、有名なポンペイのモザイク画や、リュシッポスが刻んだ肖像彫刻の他には父親フィリッポス2世の墓から発見された、この象牙製の小像があります。  アレクサンドロスのコインではバビロンやメンフィスで作られたテトラドラクマ銀貨の一部に自身の肖像に近いものを見る事が出来ます。 また大王の遺領を継いだリュシマコスやプトレマイオスも大王の肖像を刻んだコインを発行しています。 その他セレウコスもパンサー模様のヘルメット姿の肖像コインを発行していますが、これはアレクサンドロスかセレウコス自身か判断が分かれています。 また時代が下ってローマの占領下にマケドニアで発行されたコインの上にも彼の肖像が見られます。


アレクサンドロスのポートレイトコイン




アレクサンドロスの愛馬・ブケファラス

アレクサンドロスが王子の時、他の人間が手に負えなかった悍馬ブケファラスを卓越した観察力で見い出し、以後自分の愛馬として度重なる戦場を共に戦いました。いわば戦友で老衰で死ぬまで大事にされたといいます。 セレウコス1世が発行した、このドラクマ銀貨に表された馬は頭に牡牛の角を付け神格化されているので、多分大王の愛馬ブケファラスと思われます。




参考資料:VERGINA THE ROYAL TOMBS (EKDOTIKE ATHENON)
  
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