―ギリシャ中部―

この地域の中央部と西部は都市がまばらに見えます。それはこの地域の大部分が山がちで、大きな都市が存在しないからです。 なおエペイロス地方とアカルナニア地方は、コリントの植民市として記事がありますのでコリントの項目を参照して下さい。

テッサリー地方

ラリッサ
ラリッサはテッサリー地方で最も重要な都市で、コインの発行もこの地域では最も早かったようです。
都市国家ラリッサの名前は泉のニンフ”ラリッサ”によっています。
またテッサリー地方は名馬の産地としても有名でコインにも頻繁に登場します。

跳ね回る牡牛の角を掴んで倒そうとするする青年の図は、神事か又は何かの故事に由来するのでしょうか。
ドラクマ銀貨 400-360 B.C.


ニンフ・ラッリサの顔を正面(正確にはスリークォーター)から表したシリーズは、比較的ポピュラーなコインですが、
その中で特にデザイン的に優れた物は見飽きない美しさがあります。
通常レベルのものは安価に入手できますが、デザイン・状態の優れた物は入手難で高価です。
テトラドラクマ 360-350 B.C.

真上より斜めから見ると迫力がありますネ。

ドラクマ銀貨 360-350 B.C.



ファルサロス
ファルサロスはラリッサに次ぐテッサリー地方の重要な都市国家です。
ヘミドラクマ銀貨 450-400 B.C.


女神アテナ/騎馬像のシリーズ、バリエーション豊かで楽しめます。
ドラクマ銀貨 400-344 B.C.



東ロクリス地方

オパス(オポンティオン)
表の女性像はペルセフォン(シラクサ・エウアイネトス作のコピー)です。
クォーター・ステーター銀貨 369-338 B.C.



ボイオティア地方

テーベ
テーベはアテネの好敵手でそれゆえペロポネソス戦争の間スパルタを支援しました。
その後、同盟国だったスパルタをも打倒しギリシャ随一の強国となりました。
ステーター銀貨 379-338 B.C.



エウボイア地方(エウボイア島)

ヒスティアイア
エウボイア島の最北端に位置する都市。
都市名ヒスティアイアは、コインの表裏にも表されているニンフ”ヒスティアイア”に由来します。
テトロボル銀貨(3オボル) 300 B.C. 頃



カルキス
エウボイア島中央部の都市。
カタログ上、表面の女性像は女神ヘラとされていますがアトリビュートが無いので不明です。
他のニンフ像に比べ厳しい表情をしているので、あるいはそうかもしれません。
ドラクマ銀貨 340-294 B.C.



エレトリア
エウボイア島の首都でコインにもエウボイア島の名祖であるニンフ”エウボイア”が表されています。
ドラクマ銀貨 357-267 B.C.



カリストス
エウボイア島の最南端に位置する都市。
ジドラクマ銀貨 300 B.C 頃






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