―ファロスの灯台とトリトン―
月いちトピックスを発展させました。 (;^_^A
古代世界の七不思議の一つ、アレクサンドリアのファロス灯台はプトレマイオス2世(285 B.C.〜247 B.C.)により250 B.C.頃建設されました。エジプトの貿易港アレクサンドリアは地中海とアラビア、インドを結ぶ中継地で、寄港する貿易船にとって良き標識となったことでしょう。 建設場所はアレクサンドリア沖合1キロにあるファロス島より1km先の岩礁で、人工の突堤で接続されていたとされています。
灯台は三層構造で、以下の様な構造だったと伝えられています。
●上層:円柱形の塔で高さ9m、そこに光源が備えられていました。(光源は諸説あるようですが灯油を燃やし巨大な凹面鏡で集光・投射したものと思われます)屋根の上にはポセイドンの青銅像(7m)が据え付けられていました。
●中層:窓のある八角柱の塔で高さ34m。
●下層:四角柱の塔で、高さ71m、四隅にはトリトン像が置かれていました。
全体の高さは120m(一説には140m)に達し、灯台の明かりは約50km先からも確認できたと言われています。796 A.D.に大地震で破壊するまで、1000年の長きにわたり航海の安全に寄与しました。
ローマ時代にアレクサンドリアで発行された銅貨に、当時の灯台の姿が残されていいます。
ローマ人は建築物にも興味があったようですね。 そのおかげで在りし日の造型を偲ぶことができます。
3枚のコインとも、先端にポセイドン、中程には法螺貝を手にしたトリトンが表現されています。
また下の方には出入り口の様なものも見て取れるコインもあります。
一方、425-406B.C.頃シチリア島のアクラガスで発行されたヘミリトロン銅貨に刻印されたトリトン像はよく見るとローマの銅貨に刻印されているトリトン像にそっくり賞です。 きっとこれがトリトン像の典型なのでは?と想像させられます。 トリトンはポセイドンの息子で二人は同じ海神とされますが、海の大神ポセイドンが海を荒らす気紛れな神様であるのに比べ、トリトンは平穏な海を法螺貝を吹き鳴らし知らせてくれる穏やかな神様として扱われているようです。そんな意味から灯台の装飾に使われたのではないでしょうか。でも頂上にはポセイドンが睨みをきかせ、海はそんなに甘いものではないと忠告しているのでしょう。
因みに手塚治の”海のトリトン”の設定では親子ではなく、トリトンはポセイドン族に皆殺しにされた生き残りとされ、最後はポセイドンと対決することになっています。(?_?)?
ということで、想像でファロスの灯台を再現してみました。
いかがでしょうか ポイントはもちろん?トリトンです(^_^;)
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