―ササン朝ペルシャの諸王―


ササン朝ペルシャ王国のシャープール1世以外の主なコインを羅列します。
コインの表面は王、裏面はゾロアスター教のシンボルである拝火壇という構成が基本で、デザインの変化はあっても変わることはありません。 王の頭上にある球状の物体はササン朝特有のもので、もともとは頭髪を丸く結ったもので”コリュンボス”といわれ、のちに大きな球体飾りに発達し王権の象徴となったものです。



●ササン朝ペルシャの初代、アルダシール1世(224-241) 彼のコインのデザインは、この他にも種類が多い。


●シャープール1世(241-272) は次項を参照ください。



●ヴァーラーン2世(276-293)。 彼の妻(王妃)はシャープール1世の娘で、王妃を一緒に表示することより王権の正統性を強調しているものと思われます。また王子も一緒に表示して王位継承を示しているものと思われます。 王妃の冠は怪鳥シームルグ(豊穣を司る)、王子の冠は馬(ミスラ神のシンボル)の頭部で見慣れないとかなり奇異な感じを受けます。



●ナルセー(293-303)


●ホルミズド2世(303-309)


●シャープール2世(309-379)


●ヴァーラーン4世(388-399)


●ヴァーラーン5世(420-438)


●ピールーズ(457/59-484)


●カヴァード1世(484, 488-497, 499-531)


●ホスロー1世(531-579)


●ホスロー2世(591-628) ササン朝のコインではよく目にするもので、様式化も進み最もササン朝らしいとも言えます。


ササン朝の銀貨は作りが薄いので、打刻時に刻印の深い部分では、その裏面が弱打になっています。
また理由は分かりませんが、表面と裏面では90°傾いています。




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