―アレクサンドロスタイプコインとミント1―
(シリア、エジプトとマケドニア/ギリシャ)

アレクサンドロス大王はアケメネス朝ペルシャを打倒すると共に、その王朝の金銀を使い各地で自身の貨幣を作っていきました。その貨幣は貿易のスタンダードとして、大王の死後もかなりの期間作り続けられました。大王の生前と死後に発行されたものを区別することがありますが、ハッキリと区別できるものもあれば、見た感じでは区別できないものもあります。大王の死後に発行を始めた地域の貨幣はハッキリ区別できますが、生前から作り続けられた地域の貨幣は判別が困難な場合が多いと思います。死後かなり経ってから発行されたものは、平たく大きな後期ヘレニズムのタイプなので簡単に区別できます。またデザインはそのままに銘文のみ自分の名前に置き換えたものもあります。代表的なものとしては後継者のフィリッポス(3世)やセレウコス朝シリアのセレウコスやアンティオコス、またトラキアのリュシマコス等があります。

アレクサンドロスタイプコインの銘文例



ミント別(製造地)にコインをプライスのカタログの分類に従って列記します。 詳しい事が知りたい方はプライスカタログの購入をお勧めいたします。 プライスカタログに記載されているコインは膨大なので、ここではそのごく一部になります。またミントマークの分類表示も膨大な量なので断念しました。

アレクサンドロスタイプコインの製造地





プライスカタログでマケドニアとして分類されている一群がありますが、これらは地名ではなく国名になっているので、マケドニアとは分かっていても詳しい地名までは特定できないのかもしれません。 
マケドニア/ギリシャ本土の詳細










参考資料:THE COINAGE IN THE NAME OF ALEXANDER THE GREAT AND PHILIP ARRAHIDAEUS (PRICE)
  
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